行動の変化が依存症治療の基本 依存症の回復にいろんな治療があります。 しかし、どの治療法や理論をとっても依存症の回復の根本は「行動変化」です。 ということで、今回の記事では、行動変容の理論を1つを紹介します。 行動の変化と言えば、悪い習慣を断…
依存症の病的部位はどこ? 依存症といえば、薬物・行動の報酬的要素(ドーパミン)が議論の的になることが多いです。 しかし、最近ではもう少し高次な脳機能(認知・感情の障害)が依存症の開始・悪化・維持のサイクルに影響を与えていると考えられています…
*薬物によって吸収を阻害される栄養素* 薬物依存は、単なる依存症だけではなく多様な合併症を併発します。 例えば 栄養失調 代謝障害(Nabipour et al., 2014) 体組成の変化(Tang et al., 2010) メンタルヘルスの問題(Tolliver & Anton, 2015) そして、これ…
*脳機能の変化が共依存の原因?* 基本的に依存症の研究は、薬物使用をしている当事者に焦点が当てられています。 そして、依存症の家族を持つ人たちへの影響への研究はそこまで焦点が当てられていません。 ただ、慢性疾患においては慢性疾患を持つ当事者に…
*依存症の原因は、単なる選択の問題* 依存症について、調べると大抵は「依存症=病気」という話だらけですね。 私自身もそのような記事を書きました。ぜひ、チェックしてみてください。 curiousquest.hatenablog.com curiousquest.hatenablog.com たた、こ…
*Twitter断酒部・Twitter断ギャンブル部への期待* 近年、テクノロジーの発展とともに多様な方法で依存症治療の介入が試みられています。 その1つの可能性としてデジタルを使用した依存症回復に期待が持たれています。 おそらく、コロナをきっかけによりデ…
*感情の認識・コントロールの難しさ* ひと昔前に、EQ (Emotinal Quotient)という言葉が流行りました。 日本語だと、心の知能指数って感じでしょうか。 EQは、身体的・精神的健康と関連があると多くの研究で検証されてきました。 しかし、EQと依存症に関係…
*依存症回復におけるポジティブ心理学の可能性* 依存症の回復において、大きな転換が心理学の業界ともに起こりました。 それが、ポジティブ心理学 です。 この記事では、ポジティブ心理学とはなにか。 そして、ポジティブ心理学を利用した依存症回復につい…
*習慣を壊す=依存症脱却* 物質使用障害・依存症の特徴として、毎日のように同じ薬物・行動をとります。 このような依存行動は、習慣という理論で説明がつく。 そんな依存症の理論が存在します。 名前は、An adapted habit theory of substance use disord…
*サンドイッチが学習を促進させる* 依存症の回復は、時々「人生生きなおし」と言われたりします。 要は、依存してきた物質・行動なしにどうやって生きるのか「再学習」する旅路である。 回復に必要な要素がいくつかありますが、この記事では学習に関連した…
*共に戦う依存症* 孤立は、変更関連において世界的に問題になってます。 イギリスでは、孤独大臣が政府の役職としてあります。日本でも、高齢者の孤独死が問題になっていますね。 孤独と依存症には、どのような関係があるのでしょうか。 社会的・環境的要…
*お互いに影響しあう睡眠と依存症* 依存症では、頻繁に睡眠障害が報告されています。 薬物乱用によって、眠れないこともあるだろうし眠れないがゆえに、薬物乱用も考えられます。 睡眠と依存症にどんな関係があるのか解説していきます。 睡眠の影響は、ス…
*依存症と性格の関係* 依存症には、いろんなリスクファクターが存在します。 その中の1つに心理学的な要素があり、性格が含まれます。 実際に、どのような性格が依存症と関連しているのかこの記事でお話していきます。 依存症のなりやすい人の特徴につい…
*依存症の脳は頭が良すぎる* 「依存症=病気」という視点は、度々議論されます。 ただ、この視点では説明しきれないこともたくさんあります。 事実、信頼できる特定の生理学的マーカーは未だ見つかっていません。また、ほとんどの実験が動物を使っているた…
*運動依存症にないやすい運動の種類* 近年、何に対しても依存症化させる傾向が多い印象があります。 その1つの例として運動が挙げられます。 今回の記事は、運動依存症の有無・依存性が高そうな運動についての記事です。 運動のような、行動に対する依存…
人間の優れた能力が仇になる ストレスが依存症の発症・維持・再発に影響を与える可能性が動物を使った実験で示唆されています。これらを理由に、ストレスが様々な依存症の理論の発展に役立っています。 この記事では、その中の理論の一つを取り上げます。 ま…
*SNS依存と子育ての関係* 科学の進歩で、いろんな便利なものが世にあふれています。 そして、SNSは今やほとんどの人が利用しているサービスで過剰なSNS使用によりSNS依存になる人が報告されてきました。 この記事では、子育てとSNS依存につい…
*依存症の共通分母はドーパミン* おそらく、この記事にたどり着く人はすでにいろんな情報を得ていると思いますが、何か新しい情報があったら、嬉しいです。 特に、この記事関連のおすすめの本はここ最近で一番のおすすめの本です。 The Molecule of More: …
スイスチーズで依存症を理解する 依存症になりやすい人の特徴は挙げようと思うと正直、きりがなさそうです。 いろんな依存症が存在し、それぞれの依存症でリスクは異なります。 ただ、依存症のリスクを抱えている人でも依存症にならない人がいますよね。 ど…
基本的に依存症は、薬物の長期使用により脳回路に変化が起き、いろんな症状がでる「依存症=病気」として認識されています(Volkow et al., 2016)。 これは、薬を摂取することによる生理学的な変化ですよね。 ただ、行動嗜癖(行動に対する依存:ギャンブル…
Well-beingが高いだけで得をする? 前の記事で、生活の質(QOL)やWHOの提言しているWell-being(健康・幸福)が依存症の回復の必要な一部という話をしました。 気になる人は、前の記事を読んでみてください。 curiousquest.hatenablog.com 今回は、ウェルビ…
酸化ストレスが肥満と食物依存症の鍵 肥満に対して、いろんな試みが行われてます。 カロリー計算 低炭水化物 高・低脂肪ダイエット ベジタリアン ビーガン 植物ベースダイエット 動物ベースダイエット これらのダイエット法が、基本的には間違っていると提言…
依存症回復は単なる禁〇〇ではない? 依存症になったときに、どのタイミングを回復とみなすのか難しいですよね。 禁酒を数年続けたら、アルコール依存症から回復したとみなされるのでしょうか。 それとも、薬物使用を自分の意思でコントロールできるようにな…
資本力と依存症回復 ときより、依存症は「意思の弱さ」が問題だと言う人がいますね。 さらに、やめると決意して病院に行かずにやめた人で「意思の弱い私が依存症を克服したからあなたもできる」という言葉も聞きますね。 どうなんでしょうかね。 その人たち…
*スリップ と依存症の関係* ストレスと依存症の最終章ですね。序章; ストレスとは?1章; ストレスと依存症発症2章; ストレスと依存症維持期3章; ストレスと依存症再発 おそらく、読者様のなかでも断酒や弾薬の時期と再発の時期のループの経験がある…
*ストレスが依存症のすべて(依存症維持期)* ストレスが依存症に密接に関係しています。 この記事では、依存症を3つに時期に分けたうちの1つの維持期におけるストレスの影響についてです。 まだ、他のストレスに関する記事を読んでない方はぜひ、以下の…
*ストレスが依存症のすべて(依存症発症の時期)* ちょっと言い過ぎかもしれませんが、この記事を読み終わった後には、それなりに納得していただけると思います。 この記事では、ストレスが与える薬物摂取のそれぞれの段階に対する影響を説明します。大き…
*ストレスの要素* 依存症とストレスは非常に密接な関係があります。ストレスは依存症の最大の敵なので。 その記事を書く前に、ストレスについての記事を書きますね。 *ストレスの社会への影響* *ストレスと病気* *ストレスとは* *ストレスの大きさ…
*自己効力感の重要性と高め方* 自己肯定感という言葉よく聞きますよね。依存症においても大事な役割があります。 自己肯定感のように、自己○○はいろんな単語がありますね この記事では、依存症において大切と言われている自己効力感について取り上げます。…
*依存症は、自分の感覚に自信があるが不正確* これは、私の研究テーマですね。 たびたび、自分の呼吸・心拍・内臓動き・食べ物がおなかの中に入っている感覚を生活の中で感じることがあると思います。 アルコール依存症では、これらの自覚にずれがあります…