大雑把にギャンブル依存症とはなに?
ギャンブル依存の診断基準から見えるもの
2018年でカジノ法案(IR整備法)が成立して、
2022年中にIR開業の候補となる場所が正式発表しますね。
カジノに関連してくる病気は、
ギャンブル依存症ですね。
大雑把に説明していきます。
また、最後に記事関連のおすすめ本があるので
ぜひ、購入し読んでみてください。
*ギャンブル依存症の分類*
ギャンブルは、基本的には
「何か価値のあるものを得るためにリスクを冒す行動」。
なので、勝てるか負けるか不確かなものに
リスクを許容してその活動をしていると。
もともと、ギャンブル依存症は
DSM第4版という診断の手引きでは
Impulse-control disorders (衝動コントロール障害?)の
カテゴリーでしたが、
DSM第5版では、
物質使用障害の仲間入りをしました。
(APA, 2013)
WHOのICD(診断基準の手引き)10版から11版でも
Impulse-control disorders から
物質関連の依存症の分類の仲間入りしました。
(WHO, 2019)
依存症として、認められたってことですね。
理由は、
たくさんの共通点が物質依存とギャンブルとの間に
みられました。
薬物依存と、行動依存の相違点と共通点については
この記事で触れてます。
ギャンブル依存症に限ると以下の共通点があります。
(Rash et al., 2016)
*ギャンブル依存症の診断基準*
DSM-5とICD-11がよく使われる診断基準ですね。
とりあえず、DSM-5の診断基準載せます
興味がある人が多ければ、ICD-11も載せますね。
それぞれ、利点とか欠点があるので。
*DSM-5 診断基準*
12か月以内に以下の症状がみられる。
- 興奮を得るために、賭け禁を増やしてしたい欲望
- 賭けを中止すると、落ち着きがなくいらだつ。
- 賭け事をコントロール・禁止を試みるも失敗
- よく、賭け事で頭がいっぱいになる。
- ストレスを感じている時に、賭け事をする
- 賭けで負けた次の日に、損した分を取り戻しにギャンブルしに行く
- どの程度賭け事をしているか隠すために嘘をつく
- 賭け事のために、人間関係・仕事・教育等の機会を失う。
- 賭け事による、金銭問題の解決に他人を頼る
軽症;4-5項目
中等症;6-7項目
重症;8-9項目
大体よく聞くこの診断基準への批判は
- 症状が違うのに、重症度が一緒になる
- 主観的な解釈が多い
*スクリーニング検査*
診断基準以外にも、
簡易的にギャンブル依存症の疑いを知る方法が
スクリーニングテストです。
SOGS(The South Oaks Gambling Screen)という
簡易的なスクリーニングテストがあります。
12項目あります。
それぞれの項目の選択しと対応する点数の合計点で判断されます。
- ギャンブルで負けた時、次の日に取り返そうとギャンブルする
(しない / 2回に1回 / たいていする / いつもそうする)
ー 後者2つを選ぶと1点 - 負けた時、勝っていると嘘をつく
(なし / 半分する / 大抵する)
ー 後者2つを選ぶと1点 - ギャンブルのために問題が生じた
(なし / 以前にあり / 以前にある)
ー 後者2つが1点 - 予定よりも多くギャンブルした
(なし / ある)
ー あるで1点 - ギャンブルが理由で他人から非難された
(なし / ある)
ー あるで1点 - ギャンブルによって起きた事に、罪悪感を感じた
(なし / ある)
ー あるで1点 - やめようと思っても、無理と感じた
(なし / ある)
ー あるで1点 - ギャンブルの痕跡を家族にばれないように隠す
(なし / ある)
ー あるで1点 - ギャンブルのお金で、家族と喧嘩
(なし / ある)
ー あるで1点 - 借りたお金をギャンブルで使い、返済できなかった
(なし / ある)
ー あるで1点 - ギャンブルを理由に、仕事・学業を放棄
(なし / あり)
ー ありで1点 - ギャンブルのためのお金の入手方法
(生活を削る / 配偶者から / 親族、知人から / 銀行から / 定期預金の解約 / 保険の解約 / 家財を質屋や売却 / 消費者金融から / ヤミ金融から)
ー 1つにつき1点
(Lesieur & Blume, 1987)
だいたい、このスクリーニングはDSM-5の診断基準と
似たようなこと聞いてますね。
ぜひ、結果の解釈の仕方をみる前に
自分で合計点数を出して試してみてください。
*SOGSの結果の解釈の仕方*
合計点数をつけて
5点以上がギャンブル依存症の疑いありとされます。
3-4点は、将来ギャンブル依存症になる可能性が高いとされています。
*まとめ*
診断基準やスクリーニング検査をみると
ギャンブル依存症のキーワードがありますね。
確かに、薬物依存と似た特徴がありますね。
ギャンブル依存所の原因の記事もあるので読んでみてください。
大雑把に依存症の話も記事にあるので
読んでみてください。
*記事関連のおすすめの本*
「ギャンブル依存症から抜け出す本」
分かりやすいタイトルでいいですね。
監修は、樋口進先生ですね。
この人も有名ですね。
久里浜医療センターの院長さんです。
この場所も有名ですよね。
日本に帰国する機会があったら、
訪問してみたいです。