薬物以外の依存ってなに?
*薬物依存と薬物以外の依存*
薬物依存は、いろんな例がありますよね。
お酒、たばこ、ヘロイン、覚せい剤等。
薬物以外の依存は、ギャンブルですね。
最近では、WHOがゲーム障害を病気として認めましたね(ICD-11; WHO, 2019)。
アメリカのAmerican Psychiatric Association(APA)もDSM-5で
もっと研究するべき分野だと言ってますね(APA, 2013)。
そもそも、これらの共通点なんですか。
また、違いはあるのかさっくり説明します。
*物質依存と行動嗜癖の共通点と相違点*
*共通点*
ー 若者の高い割合の発症と依存関係の事件
ー 頻繁な活動の制御の試みの失敗
ー 渇望、使用前に覚醒度の増加、使用後の幸福感、耐性の発達、行動の増強
ー 感情をコントロールするために使用される
ー 神経生理学的な機能の共通点。(脳の報酬系、セロトニン、グルタミン等)
ー 精神疾患の合併と薬物依存の合併
ー 治療に対する反応
(Chris, 2020)
*相違点*
ー 毒物となる物質がない (Robbins & Clark, 2015)
ー 精神的・医学的に重度な離脱症状がない(Grant et al., 2010)
って感じですね。
こうみると、割とほとんど一緒なんですよね。
それが故に、研究が進むにつれていろんな薬物以外の行動が
依存症として認められる可能性はありそうですね。
*今後の行動依存の可能性*
薬物依存と行動依存に、多くの共通点があり
今後どのような行動が依存認定されていくのでしょうか。
実際どのあたりが候補になりそうかというと
West & Brown(2013)さんたちは
それぞれの薬物と行動の依存性を提言しています。
*薬物・行動 ー 依存の可能性*
ー 研究データがありのグループ ー
ヘロイン ー 高い
メタドン ー 高い
ニコチン ー 高い
アンフェタミン ー 中等度
エクスタシー ー 中等度
コカイン ー 中等度
アルコール ー 中等度
大麻 ー 中等度
ベンゾジアゼピンー 中等度
ギャンブル ー 低い
ー 研究データが少ないグループ ー
非活動的生活 ー 中等度
食べ物 ー 中等度
バビルーツ酸系 ー 低い
シンナー ー 低い
ガンマヒドロキシ酪酸 - 低い
ステロイド ー 低い
盗み ー 低い
暴行 ー 低い
ダイビング ー 低い
サーフィン ー 低い
高速運転 ー 低い
運動 ー かなり低い
性交 ー かなり低い
インターネット ー かなり低い
コンピューターゲーム ー かなり低い
チョコレート ー かなり低い
自傷行為 ー かなり低い
カフェイン ー かなり低い
テレビ ー かなり低い
仕事 ー かなり低い
買い物 ー かなり低い
ギャンブル依存症は、病気として認められましたよね。
研究が進んみいろいろな共通点が見つかったようですね。
ギャンブル依存症を大雑把にまとめた記事があるので、ぜひ読んでみてください。
コンピューターゲームの依存性はかなり低いと
思われていましたが、
現在は、議論の的になっていますね。
おそらく、ゲームのタイプが変わってきたからなのかなと勝手に思っています。
最近では、ログインボーナスや1セッションが短く
すぐに報酬・幸福感がもらえる仕組みになっているので、依存度がもしかしたら若干高くなっているかもしれませんね。
さらに、叱る依存の記事も書きました。
叱る依存は村中直人さんは臨床心理士・公認心理士さんですね。
私も、叱る依存についての調べてみたので
ぜひ、読んでみてください。
*まとめ*
薬物依存と行動嗜癖の共通点
- 発症の仕方
- 神経生理学的なメカニズム
- 学習の仕組み
今後、研究が進むとこれらの特徴を持つ行動・薬物は依存症認定される可能性がある。
私は、ちなみに理学療法士なので
運動依存は非常に興味ありますね。
今後、調べて書きますね。
おそらく、精神疾患的な気質持ちのアスリートが
運動依存になりそうかなって予想はありますが。
*記事関連おすすめの本*
「依存症ビジネス」
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この知識を上手に使い、様々なトラップを避けるのもありですし、
利用して、ビジネスを成功させるも資本主義的にはありだとおもいます。
ぜひ、読んでみてください。